弔電を送る際に最も気をつけなければならないのは、言葉の選び方です。特に忌み言葉と呼ばれる表現は、ご遺族の心を傷つける可能性があるため、慎重に避ける必要があります。ここでは、具体的にどのような言葉が弔電に不向きとされるのかを紹介します。

不幸を連想させる言葉

弔電で「消える」「終わる」「戻らない」といった表現を使うと、不幸を直接的に連想させてしまいます。これらは故人の存在を否定的に捉える響きを持つため、ご遺族に不快感を与える恐れがあります。そのため、弔意を表す際には「旅立つ」「永眠される」など、穏やかな表現を用いることが適切です。

繰り返しを意味する重ね言葉

「重ね重ね」「度々」「再び」といった言葉は、不幸が続くことを連想させるため弔電では避けられます。葬儀の場面では、たとえ通常では丁寧さを表す表現であっても、場違いな印象を与えることがあります。代わりに「深く」「心より」といった単語を用いると、気持ちを伝えつつ不快感を避けられます。

別れや断絶を強調する表現

「切れる」「離れる」「終止符を打つ」などの断絶を思わせる言葉も、弔電には不向きです。ご遺族にとっては喪失感を強めてしまうため、慎むべき表現です。その代わりに「永遠の眠りに就かれた」「静かに旅立たれた」など、やわらかく敬意を込めた言い換えがふさわしいでしょう。